ナスの毒は恐ろしい!栽培時に気をつけたいポイントは?

料理

夏は、たくさんの種類の野菜が出回ります。

お家の庭やプランターで家庭菜園をして、新鮮な野菜を食べている人も多いでしょう。

ナスに毒があるって知ってました?その原因は接ぎ木の仕業かもしれません。

ご自宅で家庭菜園をされている方は、要チェックですよ!

 

ナスの毒は接ぎ木が原因!?

家庭菜園でよく作られる野菜の中に、ナスがあります。

ナスは、キュウリのようなツルを出すこともないので、ある程度の広さがあれば育てられます。

プランターなどで栽培する人もいますよね。

 

それに料理のレパートリーも多いですから、収穫して食べる楽しみもあります。

しかし、ナスは栽培する上で注意することがあります。

それは、ナスを食べると中毒にかかることがある、というものです。

 

「ナスで中毒って、秋茄子は嫁に食わすなっていう、あれのこと?」

と勘違いされそうですが、ナスのおいしさにはまってしまう中毒なら大丈夫ですよ。

問題は、「接ぎ木」です。

接ぎ木とは、二つの近い植物を掛け合わせて、より害虫や温度に強く、たくさんの実を付けることができる苗を作り出す作業のことを言います。

 

園芸店に行くと、ナスの苗には、接ぎ木をしていない苗と、している苗の2種類が売られています。

接ぎ木をしている苗は、していないものに比べて値段は高いです。

もちろん、接ぎ木をしないものを買って植えてもナスはできますが、やはり接ぎ木をしている苗と比べると、弱かったり、実が少なかったりしますよね。

 

 

栽培に慣れた方は、自分で接ぎ木をした方がお金はかからないので、自分で接ぎ木をしている場合があります。

しかし、この接ぎ木に使う植物を間違えると、大変なことになるのです。

2006年、沖縄で、自分で接ぎ木をした苗で育てたナスを食べたところ、ろれつが回らなくなり、記憶障害に陥った事例が発生しました。

 

接ぎ木をしたのは、ナスと「チョウセンアサガオ」でした。

このチョウセンアサガオ、ナスと同じナス科なので、実験的に掛け合わせて栽培して食べたところ、中毒になったようです。

 

チョウセンアサガオは野菜ではなく、「キチガイナスビ」の異名を持つ観葉植物です。

 

実は麻酔作用があって、世界初の全身麻酔に、このチョウセンアサガオの主成分を利用した薬を使われたことがあり、昔から薬草として知られていました。

 

ただし、これはきちんとした処方で使われたら、の話です。

 

チョウセンアサガオを口にすると、30分くらいで幻覚、妄想、体のふらつき、悪寒など、覚せい剤と似た症状が出てきます。

 

また、チョウセンアサガオは、他の野菜と似通った姿をしているので、根をゴボウと間違えたり、花のつぼみをオクラと間違えられたこともあるそうですよ。

 

もちろん、市販されている接ぎ木をした苗は、チョウセンアサガオと接ぎ木はしていません。

 

 

ナスの毒を見分ける家庭菜園する際のポイント

 

毒のあるナスの見分け方は、出来た実で判断します。

普段スーパーなどで目にしているものと違うナスが出来たら、絶対に食べないでください。

実際チョウセンアサガオと掛け合わせたナスを見ると、斑点が全体に付いていたり、色素が薄すぎたり、異様な状態になっています。

 

しかし、見分けがつくといっても毒が心配、というのであれば、接ぎ木された苗を買って育てた方がいいですよ。

実際、接ぎ木作業はなかなか成功するのが難しい作業と言われています。

 

プロの農家でも、接ぎ木された苗を買って栽培していることもあります。

 

まとめ

ナス科の野菜を栽培する時には、接ぎ木の問題の他に、連作障害にも気を付けましょう。

ナス科の植物を植えたら、次はナス科の植物は植えないで下さい。

ナス科の野菜は、ナス、トマト、じゃがいも、ピーマン、とうがらしなどです。

そして「それじゃ、花を植えるね」といってペチュニアを植えないように。

ペチュニアも、ナス科ですよ。