お子さんが小学校に入って、気になるのが成績です。
小学校一年生の内容は、幼稚園でも習っていたことと重なることもあって、
「うちの子なら大丈夫」と、結構気楽に考えている方が多いと思います。
そんな風に思っていたら、持って帰ってきたテストを見ると、
惨憺たる内容で驚いた、なんてあるかもしれません。
実は、筆者も小学一年生のころ、初めてのテストで、
みんなが100点を取っている中で、一人60点をとって親から怒られたことがあります。
でも、そうなってもお子さんの頭が悪い、ということではありません。
小学一年生はテストが0点でも大丈夫!?その理由とは?
小学一年生で0点を取った理由は、授業の内容が何もわかっていないから、
とすぐに決めつけるのは早すぎます。
大人が気が付かないことが原因になっていることが多いからです。
小学一年生になると、初めて「テスト」という難問に挑戦することになります。
「難問って、そんなに難しいテストではないでしょ。
ひらがな、カタカナを書く程度、幼稚園でもやっていたしね。」
と思うでしょうが、問題はいくつかあります。
まず、テストをする時の雰囲気です。
みんながしーんとした緊張感の中、ひたすら前に置かれた紙に向かって、
鉛筆で何かを書いています。
幼稚園でもテストはしたことはあるかもしれませんが、
小学校のは、成績が付けられる材料になりますから、みな真剣です。
その雰囲気に慣れていない子は、この異様な雰囲気に飲みこまれてしまって、
いつものように書けない、ということが考えられます。
もうひとつは、問題文です。
テストには、先生や、テストを作った出版社の大人が考えた文章やイラストが書いてあります。
この文章が、子どもを混乱させていることがよくあります。
大人は、こどもに合わせて、こどもが分かるように、ひらがなで書いたり、
イラストで設問を作っています。
問題は、これはテストを何度も受けたことのある大人が書いている、ということです。
テストの設問の文章は独特で、例えば「つぎの~を、」という表現がありますよね。
大人なら、この「次」とは、後に出てくるもの、と分かりますが、
こどもはわからないことがあります。
「次」とは、前に何かがあって、後からまた出てくる表現だと理解している子は、
その前のものをしっかり探そうとします。
当然、文章にはそういったものがありませんので、探しても出てきません。
悩んで悩んで分からなくて、困っていたら時間切れ、というものです。
「そんなもの、先生に聞けばいいでしょ。」と大人なら思うでしょうが、
周りのみんなは、何も気にも止めず問題を解いています。
自分だけ先生に分かりませんと言うなんて、恥ずかしくてできませんよね。
子どもは、大人の言葉に、大人が考えている以上に考え込んでいることが多くあります。
これには、個人差がありますので、子どもがみなそうである、という訳ではありませんが。
ちなみに、私が60点を取った理由は、
「テストは一体どういう理由でやっているか分からなかった」です。
なんでこんなことをしているのか、さっぱり理解できていませんでした。
親曰く、私は幼稚園を卒園する頃には、
小学校低学年程度の本はすらすらと読めていたので、
この60点は相当慌てたそうです。
でも、だんだんと学校生活に慣れると、成績も安定してきたので、親もほっとしたようです。
小学一年生のテストの成績が悪い場合、子供にはどう接すればいい?
おそらく想像だにしていないと思いますので、もしお子さんが0点を取ってしまったらまず、
落ち着きましょう。
0点というものに反応して「どうしてこんな点なの!?」
という気持ちをそのままお子さんにぶつけないようにしてくださいね。
もししてしまったら、
「0点を取るなんて思ってもなかったので、驚いてしまった。ごめんね。」
と謝りましょう。
そして、何が分からなかったのか、聞いて下さい。
話を聞いて、テストの環境や問題文が分からなかったとか、
回答する以前の問題なら、親御さんより説明してあげて下さい。
また、お子さんが学校生活に馴染んでいなくて、
平常心を取り戻していないことも考えられます。
学校は集団行動ですし、子どもの世界というものは大変狭いものです。
ちょっとした差が気になって、勉強する心境でないこともあります。
そういった面も詳しく聞き出してください。
そして、お子さんには0点で大丈夫、と言ってあげて下さい。
小学一年生の内容は、正直簡単です。
後で十二分に授業には追い付けますので、これからの授業を頑張るように言ってあげて下さい。
くれぐれも、
「どうしてお前はこんな簡単な問題が解けないんだ!情けない!」
と怒鳴らないように。
これは筆者の親がやったことですけれど、今でも記憶に残るほどショックなものです。
まとめ
初めてのテストで0点を取って一番不安なのは、親御さんではなくお子さんです。
親御さんが「大丈夫!頑張れよ!」と言ってくれれば、お子さんも安心します。
長い学校生活はこれからですから、長い目で見てやってくださいね。