3/13~17の中国株式市場は週後半に一段と上昇すると予想
全国人民代表大会(全人代)の初日に発表される政府活動報告は概ね当該年の政策説明が大半を占めるが、今回(3/5)は過去の成果が大半を占め今年の政策は一部に留まった。また、今年の成長目標は+5%前後と、22年の+5.5%前後から引き下げられた。更に、機構改革の実施が事前に報じられており、投資家は慎重に全人代の行方を見守っているようだ。
一方、景気回復は進んでいるようで、旅行会社大手トリップドットコム(09961)は22年10~12月の収入が市場予想を上回る前年同期比7.5%増で、特にチケット販売収入は同45%増。また、新築住宅販売の持ち直しや例年よりも高い気温を背景に、3月のエアコン生産計画が拡大しているようだ。
春節のタイミングは毎年異なるため、中国では1~2月の経済指標が累計で3月に発表される。既に発表された1~2月の経済動向を示す数値は部分的か、または景況感であり、景気全体を示していない。3/15に発表予定の1~2月の主要経済指標は、今年最初のまとまった経済指標で、年初からの中国の景気回復を示そう。特に注目される1~2月小売売上高は前年同期比3.5%増予想(12月同1.8%減)だが、春節旅行の回復を見ると、伸び率が更に高まる可能性もあろう。
中国の主要株価指数は足もとで確りの展開だが、経済指標の数値によっては上抜ける可能性もあろう。
(3/8記 投資情報部 白岩)
紹介銘柄
株洲中車時代電気(ヂューヂョウ・CRRC・タイムズ・エレクトリック)(香港:03898/Z4555)
◆鉄道車両向けの電力制御システムなどの開発・製造を営むほか、パワー半導体や新エネ車用の電気駆動システムなども手がける
◆22年12月期の売上高は前年比19.3%増、純利益は同26.7%増と好調(速報ベース)
◆脱炭素が世界の大きな潮流となる中、電力を効率よく制御するパワー半導体への注目度が高まっている。同社は仏自動車部品大手のヴァレオとIGBTモジュールの供給契約を締結。需要拡大を狙い、新エネ車・新エネ発電・産業制御・家電向けのパワー半導体工場の新設計画を推進。IGBT以外では、炭化ケイ素(SiC)ベースの次世代パワー半導体の研究開発・製造能力強化にも取り組んでいる
(東洋証券亜洲有限公司 キョウ)
上海国際機場(シャンハイ・インターナショナル・エアポート)(上海A:600009/Z8401)
◆上海の浦東と虹橋の両国際空港を運営。22年利用客数は2885万人(推計)で中国第2位
◆22年12月期は最大29億9000万元の最終損失計上見通し。新型コロナの感染拡大による航空需要の減退が主因。一方、中国のリオープン(経済再開)を受け、23年は4期ぶりの黒字転換見込み
◆中国の23年航空旅客数(国内線)は4億6000万人程度となり、19年の8割弱まで戻すと見られる。着陸料が比較的高い国際線の復便・増便が進めば、国際業務に強い同社の業績後押し材料になりそう。それに伴い免税店業務(19年は売上全体の半分近く)の本格復活が期待される
(上海駐在員事務所 奥山)
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— FREE STYLE @株式系金融特化ブログ (@FreeeeSTYLEblog) February 13, 2023
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