あさりはスーパーで1年中出回っているポピュラーな貝ですが
あさりには貝毒があるのをご存知でしょうか?
大阪府内では、貝毒が発生したため、潮干狩りで貝を採っても
持ち帰れない事態になっていることがニュースになっていましたが、
それでは、スーパーで売られているあさりは大丈夫なの?と
不安になった人もいると思います。
そこであさりの貝毒について、紹介します。
あさり貝毒って危険!?スーパーで買ったものは安心できる?
あさりや牡蠣、ホタテなどの2枚貝は、海中のプランクトンを
エサにしていますが、エサにした有毒プランクトンの毒素を体内に
ため込むことで発生するのが貝毒です。
貝毒の種類には、
「麻痺性貝毒」「下痢性貝毒」「神経性貝毒」
「記憶喪失性貝毒」「あさり毒」
などがあります。
このうち、日本で確認されている貝毒は、「麻痺性貝毒」と
「下痢性貝毒」の2つになります。
貝毒の毒素は加熱しても消えることがないため、防ぐことはできず
毒素を持った貝を食べると、食中毒を起こしてしまいます。
貝毒は3月ごろから発生し始めて、4月、5月ごろが最も多く発生します。
食中毒を防ぐため、各行政機関では定期的に有毒プランクトンを
モニタリングし、また各海域でも貝毒量の検査を行なっていて、
基準値を超えるような場合は公表されるようになっています。
潮干狩りに行く際は、各自治体や漁業組合に貝毒の心配はないか、
状況を確認してから行くようにした方がいいでしょう。
それでは、スーパーに売られているあさりは安全なのでしょうか?
各都道府県では貝毒の検査体制を整え、検査を行なっています。
貝毒の規制値を超えたものは、市場に出荷されないように
規制がかかるため、スーパーで売られているあさりについては貝毒の心配はありません。
あさりの貝毒に当たった時の症状ってどんなの?
あさりの貝毒に当たった時の症状ですが、日本で確認されている
2つの貝毒については次のようになります。
麻痺性貝毒
食後30分ほどで、口や舌、顔面や手足のしびれが起こり、
重症の場合は、言語や運動障害、頭痛や嘔吐といった症状が
現れ、麻痺が進行して呼吸困難で死亡することもあります。
軽症の場合は、1日から2日で回復します。
麻痺性貝毒には、有効な治療法はありませんが、対症療法として
胃洗浄や人工呼吸を行ないます。
下痢性貝毒
食後30分から4時間の間に起こり、激しい下痢や嘔吐、腹痛といった
症状が現れます。3日以内には症状は回復します。
今のところ、死亡例はないようです。
貝毒の怖いところは、見た目やにおいで判断することができず、
加熱調理しても毒素を消すことはできないので
防ぐ方法がないというところです。
スーパーで買ったものは安全ですが、万が一気になる症状が
現れた時は、すぐに救急車を呼んで病院に行くようにしましょう。
あさりの貝毒は思った以上に危険な毒ですね。
でもむやみに怖がらず、貝毒の特性や症状について
あらかじめ知っておけば、危険は回避できます。
潮干狩りシーズンは、ちょうど貝毒が最も多く発生する時期と
重なります。
5月のゴールデンウィークに潮干狩りを予定している
人もたくさんいると思いますが、潮干狩りに行く前に
必ず貝毒についての情報を確認してから行くようにする。
知人の方などから、潮干狩りで採れた貝をいただいた場合、
自分で確かめたわけではないので、不安があるなら
食べないようにする、など貝毒を回避できる方法はあります。
まとめ
スーパーに売っているあさりに関しては、もう信用するしかありません。
それはあさりに限らず、どんな食材にも言えることだと思います。
怖いと思うなら、あさりや貝類は一切食べないという選択もあります。
何を食べ、何を食べないかを決めるのはあなた次第だと思います。
そのために、食べ物に含まれる危険を知ることはとても大切なことですね。
あさりは冷蔵庫に入れると死ぬ?せっかく買ったのに食べられない?!