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【中国株マーケット情報】本土市場は堅調だが香港市場は方向感のない展開か


本土市場は堅調だが香港市場は方向感のない展開か

2/20~24の中国株式市場は、本土市場が堅調な一方、香港市場は方向感のない展開を見込む。

1月の新規銀行融資は4.9兆元と過去最高となり、うち設備投資等に利用されるとみられる企業向けの新規中長期融資(=月間純増額)は3.5兆元と09年の月次統計開始以来の最高を記録した。ウィズコロナに伴い企業活動が活発化しており、旅行等の消費に加え設備投資等も景気回復を支えよう。

また、資金需要の高まりを受け、市場金利が上昇し、株価の重石となっている。ただし、金利上昇は景気回復の妨げになる可能性があるため、当局は資金供給を拡大している。市場金利は早晩、低下してこよう。

主に香港市場の重石となっている気球問題では、米国が中国の気球を含め4つの気球を撃墜、残骸調査から3つは中国とは関係ないと発表した。米国は気球問題を受け2/5~6に予定されたブリンケン国務長官の訪中を延期したが、2/17~19にドイツで開催される国際会議で米中高官会談を開催することを検討している。一方、中国では武漢で医療費手当削減に反対する大規模デモが2/8に続き2/15も展開された。このような中、中国政府が国民の目に弱腰と映る態度を取ることは一段と難しく、会談が開催されても米中の緊張が緩和するかは微妙な状況であろう。

このため、本土市場は市場金利の低下等を背景に堅調さが続くとみるが、香港市場は気球問題の長期化で方向感のない展開になる可能性がある。 

(2/16朝記 投資情報部 白岩)

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紹介銘柄

アリババ集団(香港・09988/Z8924)

◆主力のEC事業のほか、クラウド、フィンテック、ネット出前や物流など幅広いサービスを提供。アジア最大のクラウド事業者

◆22年7~9月期は前年同期比3%増収、Non-GAAPベースの純利益は同13%増益。GAAPベースは投資先評価損の大幅増などにより赤字転落

◆中国政府は重要な国策の一つとして「デジタル経済」を推進。データをつかさどるクラウド市場において同社系の阿里雲(アリクラウド)は33.5%のシェアを持つ(22年上半期、中国国内、PaaS+IaaS分野)。自社株買い取得枠を250億米ドルから400億米ドルに増額。香港市場でのプライマリー上場を申請しており、実現すれば、中国マネー流入による需給改善も期待できよう

(東洋証券亜洲有限公司 キョウ)

 

啓明星辰信息技術集団(ヴィーナステック・グループ)(上海A・002439/ Z8901)  

◆情報セキュリティ製品、サービスの提供などを手掛ける

◆22年1~9月期の売上高は前年同期比3.4%増、純損益は赤字継続。ただ、7~9月期は同7.8%増収、純損益はコスト削減が奏功し、黒字転換

◆22年9月に中国通信事業大手のチャイナモバイル(00941)と戦略提携し、今後3年以内に、情報セキュリティ業務で1,000万元以上のプロジェクトを30件立ち上げ、全国7割の地域をカバーする計画。また、販売額が1億元超のセキュリティコア製品を5つ開発する予定。情報セキュリティの市場規模は年率30%以上で成長し25年までに1500億元に達すると予想される。リーディングカンパニーとして市場規模拡大の恩恵を受けそう

(投資情報部 呉)

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